異変に気づいたのは駅に着いたときだった。
彼女は体が欠けていた。
別れたあと、その女の子の上半身をリュックに詰め、改札口へ向かった。
頭は重たかったので置いてきた。
明日、まだ残っていたら持って帰ろう。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
家に着いたとき、リュックの中身は少し溶けていた。
僕はそれを鍋にうつして火にかけた。
しばらく火にかけられて融解した女の子が、固体と液体とでぬらぬらと和れているそれをひとつひとつ、丁寧に壁に掛けた。
鍋が空になったらお腹がすいてたので夕飯を食べた。
目の前の彫像はいつまでも流れていた。