沙羅双樹満開録

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融解系女子

 

異変に気づいたのは駅に着いたときだった。             

彼女は体が欠けていた。

別れたあと、その女の子の上半身をリュックに詰め、改札口へ向かった。

頭は重たかったので置いてきた。

明日、まだ残っていたら持って帰ろう。

 

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家に着いたとき、リュックの中身は少し溶けていた。

僕はそれを鍋にうつして火にかけた。                                

しばらく火にかけられて融解した女の子が、固体と液体とでぬらぬらと和れているそれをひとつひとつ、丁寧に壁に掛けた。

鍋が空になったらお腹がすいてたので夕飯を食べた。

 

目の前の彫像はいつまでも流れていた。